人間は、農業や飲み水、電気を作るために、過去200年で6800以上のダムを作りました。ダムにはたくさんの水がたまっています。この水の重さが原因で、地球の傾きが少し変わることがわかりました。
地球には「極運動」という現象があります。これは、地球の自転の軸が少しずつ動くことです。たとえば、ハンマー投げの選手が重いハンマーを回すと、体も少し動きます。地球でも、重いものの場所が変わると、軸が動くのです。
昔は、太陽や月の力、氷が溶けたり、大陸が動いたりして、地球の極がゆっくり動いていました。しかし、今は人間の活動でも短い時間で極が動くことがあります。
アメリカのハーバード大学の研究によると、ダムに水をためることで、海の水が減り、地球の重さのバランスが変わります。1835年から2011年までで、地球の極は約113cm動きました。そのうち104cmは20世紀に起こりました。
また、地下水を使うことでも、地球の傾きが変わることがわかっています。気候変動で氷が溶けると、さらにこの影響が強くなるかもしれません。
この研究から、人間の活動が地球全体に大きな影響を与えていることがわかります。