昔、和歌山県の山の中に、茂平と熊蔵という2人の若い男がいました。茂平はのんびりしていて、熊蔵のことを「兄貴」と呼んで、仲よくしていました。
ある日、茂平は米屋の娘を好きになりました。茂平は気が弱くて、どうすることもできませんでした。熊蔵は、茂平に「この薬を娘にかけると、娘は茂平のことが好きになる」と言いました。茂平は薬を持って、米屋の前で待っていました。娘が出てくると、薬をかけました。しかし、娘の隣にいたおばあさんに薬がかかってしまいました。
茂平はもう一度、米屋の前で待ちました。娘が出てきたとき、薬をかけました。しかし、近くを通った貧乏神に薬がかかってしまいました。
貧乏神は、貧乏にする神です。茂平は一生懸命働かないと生活できなくなりました。茂平は頑張って働いて、お金持ちになりました。そして、米屋の娘より美しい女性と結婚して、幸せに暮らしました。