大分県の姫島の漁師たちが、海に魚をとりに行く準備をしていました。すると、包みを持ったお坊さんが来て、船に乗せてほしいと言いました。お坊さんは、向かいにある平郡島に行きたいと言いました。
漁師たちは船を出しました。お坊さんが船に乗ると、たくさん魚をとったときのように船が沈みました。漁師たちは不思議に思いました。
船の中で漁師たちは、お坊さんが住んでいた所の話をしました。「その場所には大きな蛇が住んでいて、動物や人を襲います」。お坊さんは「蛇も生き物です。生きるためにほかの生き物を食べるのはあたりまえです」と言いました。
お坊さんは、持っていた壺から灰をまき始めました。お坊さんは「妻は生まれ変わったら鯛になりたいと言っていました」と言いました。
平郡島に着くと、お坊さんは船を降りました。そして、体が大きな蛇になって、島にある池の中に入りました。
漁師たちが姫島に帰る途中、船を出して魚をとりました。船の中にたくさん鯛が入って、船が沈みました。