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(1)〔中国語の名詞・動詞・形容詞に付く接尾辞から。 現代中国語の「的」に相当し， 体言を修飾する。 現代中国語の「地」に相当して， 副詞を作ることもある。 語録などの禅語として移入された〕

「…の」「…のような」「…の程度の」の意を表す。 また， 被修飾の体言を省略して用いられることもある。

「人間社会に於て目撃し得ざる～の伎倆で/吾輩は猫である（漱石）」「打破漆桶～/正法眼蔵」

(2)〔数〕（ア）「底辺」「底面」の略。 （イ）a を y 乗したら x になるという時の a。 すなわち y＝logax における a。

→ 対数

(1)容器やくぼんだものの一番下の部分。

「～を二重にする」「鍋の～に穴が開く」「川の～が見える」

(2)積み重なったものの一番下。 また， 下部。

「～になった荷物」「地の～」

(3)物事が進んで， 最後に行きつくところ。 また， 限界。

「～知れぬ怪力」

(4)奥深くて， うかがい知れないところ。

「心の～まで見透かされる」

(5)普段は表れない真の力量。

「薄墨にも～はまさりてこそあるらめ/盛衰記 36」

(6)景気や株価の最低状態。 谷。

⇔ 天井

「相場が～を突く」

内容に深みがない。 熟練度などが低い。

「底堅い」に同じ。

「底知れない」に同じ。

話の結末や意図など， 隠しておきたい事がすぐに知れる。 すぐ見やぶられてしまう。

複雑な事情がある。

(1)「底を突く{(2)}」に同じ。

(2)十分に酒を飲む。

「底ぬけは先～・れる/滑稽本・根無草後編」

取引で， 相場が底値になる。 底を突く。

中にあるものを全部出しつくす。 何もかもさらけだす。 底を払う。 底をはたく。

「中間破の～・いてくはしく爰に記す/浮世草子・禁短気」

(1)全部なくなる。 空になる。

「食糧も～・いた」「資金が～・く」

(2)取引で， 相場が下がり切って， もう下がらない状態になる。 底値になる。 底を入れる。

⇔ 天井を打つ

「底を叩(タタ)く」に同じ。

「財布の～・く」

すべてを出しつくす。 底をたたく。

(1)隠し事をしない。 心の底を明かす。

「～・って話す」

(2)取引で， 底値と考えられていた値よりさらに下がる。