新しいオートバイを買いました。大学生のときに乗っていましたが、卒業してから20年ぐらい乗っていませんでした。最近、仕事や子どもの世話で忙しくなくなったので、また乗りたくなりました。
オートバイを買った店は「ガロン」という店です。どうしてもこの店で買いたいと思っていました。
20年前の春、私は父にもらったオートバイで東京から京都まで旅行をしていました。安い旅館に泊まりながら、何日もかけて進む旅でした。
3日目の朝、道を走っているとき、オートバイの前の方で何かが折れる音がしました。オートバイの部品が壊れていました。ハンドルが少しぐらぐらしましたが、オートバイは動きました。
しばらく進むと、オートバイの店があったので、直してくれるように頼みました。しかし、難しいからできないと言われました。次の店でも同じでした。3軒目の店が「ガロン」でした。「ガロン」の店員も「これは難しいね」と言いました。でも、「困っているんでしょう?やってみるよ」と言って、直し始めてくれました。そして、2時間かけて直してくれました。店員は「いつかこの店でオートバイを買ってね」と言って笑いました。本当に困っていた私は、何度もお礼を言いながら、必ずそうしようと決めました。
今の「ガロン」には、もうあの店員はいませんでした。会えなかったのは残念でしたが、それでも私は満足しています。