栃木県の日光東照宮には、眠っている猫の彫り物があります。とても有名で、「眠り猫」と呼ばれています。
この猫の彫り物をつくったのは、昔、飛騨の山の中に住んでいた佐吉という若い人です。
佐吉は、彫り物が上手で、腕を試すために旅に出ました。旅の途中で会った人が、彫り物の名人の左甚五郎に佐吉を紹介しました。
佐吉は、日光東照宮の猫の彫り物をつくりました。仕事が終わると、みんなでお祝いいの会を開きました。
夜、みんなが寝ている間に、佐吉の猫の彫り物が動き出して、食べ物を全部食べてしまいました。
左甚五郎は、猫が動かないように目を閉じさせました。そして、佐吉の技術を認めて、「飛騨の甚五郎」という名前をあげました。